及川潤耶 Junya Oikawa VOICE LANDSCAPE - ta ka ta ka Crickets
及川潤耶 Junya Oikawa
VOICE LANDSCAPE - ta ka ta ka Crickets
■2015年5月22日(金) 京都・法然院 → アクセスはこちら
入場料:1,000円(学生500円)
ドイツ・ZKM カールスルーエ メディア芸術センターを拠点に活躍する気鋭のアーティスト、及川潤耶のサウンド・インスタレーションと新作電子音響作品を京都法然院の庭園を舞台に日本初公開。
17:00〜 サウンド・インスタレーション展示
19:00~20:00 対談・コンサート(新作初演)
対談:及川潤耶(ZKM カールスルーエ メディア芸術センター 客員芸術家)× 吉岡 洋(京都大学 大学院 文学研究科 教授/美学・メディア理論)
お問い合わせ・ご予約:090-8208-9291(川崎) ks-koji (a) nifty.com
主催:engine music
助成:公益財団法人 野村財団、公益財団法人 朝日新聞文化財団
協力:HAPS、法然院、onpa)))))
本展示では、2014年にフランスのデジタルアートフェスティバル「バン・ヌーメリック」で批評家賞を受賞するなど、海外で高い評価を受けているサウンドアーティスト、及川潤耶の新作を含むサウンド・インスタレーションをご紹介します。
「VOICE LANDSCAPE」 は、人間の不可視化された身体性と空間とのあり方を追究する試みとして、及川が2009年より継続しているプロジェクトです。身体の具象性を象徴する作家自身の「声」を録音し変容することで、声そのものを一つの有機的かつ普遍的な表現方法として確立し、及川独自の生命観を音響現象という形で自然環境の中に投影させます。
今回、京都・法然院の伝統的な日本庭園で、「VOICE LANDSCAPE」と及川自身によって演奏されるエレキギターの新作が発表されます。また、後半に行われる対談では、京都大学教授を務める美学者の吉岡 洋氏をゲストにお迎えし、及川の根底にある芸術思想をより詳しく読み解いていきます。趣き深い古刹にて及川の音の森羅万象をぜひご体験下さい。
■Bernard Szajnerによる「バン・ヌーメリック」の批評
アンギャン=レ=バンで開催される、フランスでもっとも重要なデジタル・アート・フェスティバル「バン・ヌーメリック」。その審査員として、私は及川潤耶の作品に、とても感銘を受けた。
インスタレーションという形式をとった彼の作品は、自然の「一部」であろうとする作家自身の願望のあらわれである。高い技術と洗練が目を引く一方で、非常に簡潔で慎ましい精神性をも合わせ持っており、それは深く印象に残った。
もっとはっきり言えば、彼の創作は「ハイテク」の世界における、きわめて繊細で詩的なアプローチである。「自然の一部」であることを忘れがちな、我々が生きている過酷な世界と、彼の作品との対比は、まったく強烈かつ鮮明なものであった。審査員たちもこの点をはっきりと受け取った。
私が及川潤耶の作品にひときわ惹かれたのは、まさに上記した理由からであるが、それに加えて、彼の「技術的側面」からのアプローチもある。虫や動物が声を発する構造について、科学的な分析を根気よく重ね、彼自身の録音した声と合わせて「素材」として用いる試み。それは、創作プロセスに伴う膨大な作業と、彼の粘り強い努力を示すものだ。
彼の作品はフェスティバルの中でもとびぬけて優れており、私たちの意表をつく一方で、日本の伝統と文化さえも鮮やかに表現していた。
Bernard Szajner 2014年7月
及川潤耶 プロフィール
1983年仙台市出身。ドイツ在住。洗足学園音楽大学音楽音響デザインコース(作曲専攻)卒業、東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現修了。2011年よりヨーロッパ最大規模の公営メディア芸術センターZKMの客員芸術家として渡独。環境・身体感覚/意識・時間との関わりを、録音とテクノロジーを用いて追求した独自のサウンド表現は、ヨーロッパを中心に各国で高い評価を得ている。
近年の主な活動として、「第23回ヨーロッパ教会音楽祭」開会式のための新作「Bell Fantasia」発表(ドイツ/2012)、フランス最大の電子音楽賞「Qwartz Music Awards」実験/研究部門において、同作品が最高賞を受賞(フランス/2013)、北ドイツ・ヴォルプスヴェーデの芸術家村で個展「Transcription of the Voice」開催(ドイツ/2013)、ユネスコ創造都市ネットワークに指名されたアンギャン=レ=バン市の電子芸術祭「Biennale Bains Numériques」批評家賞受賞(フランス/2014)、セント・アンドリュースの芸術と自然センター(Sunbury Shores Art & Nature Centre)開設50周年記念事業において、国指定史跡(Minister's Island - Bath House)を舞台にした個展(カナダ/2014)、立体音響空間「Fohhn社 IOSONO-3D Lab」の為の新作ソロコンサート(ドイツ/2015)などがある。
日本国内においては、「東京アートミーティング・トランスフォーメーション」への出品(東京都現代美術館/2010)、インターネットTV「DOMMUNE」へのライブ出演(2014)、美術家ニコラ・ビュフの個展「ポリフィーロの夢」におけるサウンド制作(原美術館/2014)など、コラボレーションを含む多彩な活動を展開している。
及川潤耶 ウェブサイト
photo: Hiroyuki Agetsuma
吉岡 洋 プロフィール
美学者。1956年京都生まれ。京都大学文学部哲学科(美学専攻)、同大学院修了。甲南大学、情報科学芸術大学院大学 (IAMAS)を経て、現在京都大学大学院文学研究科教授。専門は美学芸術学、情報文化論。
著書に『情報と生命-脳・コンピューター・宇宙』(新曜社、 1993年)、『〈思想〉の現在形-複雑系・電脳空間・アフォーダンス』(講談社、1997年)など。京都芸術センター発行の批評雑誌『Diatxt.』(ダイアテキスト)1~8号までの編集長を務める。
また、「SKIN-DIVE」展(1999)、「京都ビエンナーレ2003」、「大垣ビエンナーレ 2006」などの展覧会企画にも携わっている。文化庁世界メディア芸術コンベンションの座長を3年間務めた。PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015 プロフェッショナルアドバイザリーボードメンバー。
■プレスリリース → pdfダウンロード
■フライヤー → pdfダウンロード
■法然院へのアクセス
606-8422 京都市左京区鹿ケ谷御所ノ段町30 オフィシャルサイト
・京阪 出町柳駅 より
市バス 錦林車庫 行 浄土寺 下車 山に向かって疏水を渡り徒歩10分
出町柳駅前 発 銀閣寺・錦林車庫行き 17系統 時刻表
出町柳駅前 発 銀閣寺・錦林車庫行き 203系統 時刻表
タクシーで約10分 1,000円以内
・阪急 四条河原町駅 より
市バス 32系統 銀閣寺前 行 南田町 下車 山に向かって徒歩5分
四条河原町 発 平安神宮・銀閣寺行き 32系統 時刻表
・JR京都駅・京阪 三条駅 より
市バス 5系統 岩倉 行 浄土寺 下車 山に向かって徒歩10分
京都駅前 発 銀閣寺・岩倉行き 5系統 時刻表
三条京阪前 発 銀閣寺・岩倉行き 5系統 時刻表
・京都市バス路線図はこちら
■京阪 出町柳駅 から法然院までのアクセス
信号は渡らずに、左に曲がります。
市バス 17系統、あるいは、203系統に乗車します。
googleマップはこちら
百万遍 停留所を出ると、京大農学部前 停留所、そして、北白川 停留所に停まります。
北白川 停留所を出てしばらくすると、バスは 白川通今出川 交差点 を右折します。
この通りが 白川通 です。右折すると、すぐに、銀閣寺道 停留所に停まります。
ここで下車します。料金は降車時の支払いで、金額は 230円 です。Pitapa が使えます。 googleマップはこちら
ここを左折します。
googleマップはこちら
左手に「法然院 森のセンター」が見えるまで進みます。